ヒマラヤ氷河湖決壊に備え“日本製"警報体制 
[ 2008/01/14 ]
地球温暖化の影響で、決壊による洪水の危険性が高まっているヒマラヤの氷河湖で、慶応大学の福井弘道教授(51)=地球環境学=らが、監視カメラで水位などを観測し、携帯電話に危機を知らせる「早期警報システム」の構築に乗り出した。昨年11月、湖の周囲など3カ所にサーバやIT機器を設置した。氷河湖の様子を瞬時に確認できるシステムの導入は世界初という。
福井教授らは、エベレスト(8848メートル)の南10キロのくぼ地にできた氷河湖で、最も決壊の危険性が高いとされるイムジャ湖(標高5010メートル)に、気温や湿度などのセンサーとカメラを内蔵したフィールドサーバ、太陽光パネルなどを設置。衛星を使ったインターネット回線がある麓の町、ナムチェ・バザールにデータを送るため、2カ所に無線LANの中継アンテナを立てた。湖の二酸化炭素濃度や日射量、水位なども自動観測できる。
危険な水位に達したら、携帯電話に自動的に警報を配信するシステムを目指しており、決壊の危険性が高い6月に向けて4月下旬に再び訪れ、稼働に向けた最終調整を行う。
ネパール、中国、インドなど6カ国を下流に抱えるヒマラヤには約1万5000の氷河がある。ヒマラヤ周辺国で作る国際総合山岳開発センター(ICIMOD)によると、氷河湖は1960年代ごろから出現、当初は水たまりだったが、氷河の融解で天然のダム「氷河湖」に変容した。ヒマラヤでは過去10年で平均気温が最高0・6度上昇。現在ある約9000の氷河湖のうち約200が決壊の危険性があり、3年に1回、ヒマラヤのどこかで決壊しているという。
イムジャ湖は、90年代には年平均40メートル拡大していたが、2000年に入って70メートルに拡大スピードが早まり、現在の面積は約1平方キロ。氷河湖が決壊すると、ふもとの住民に危険が及ぶばかりでなく、水力発電所や道路などのインフラも破壊するという。
映像はインターネットで一般公開される予定で、福井教授は「氷河湖が決壊する映像が、温暖化を身近に考えるきっかけになれば」と話している。



※ フィールドサーバーの事が新聞に載りました。パチパチです。

出典 / 関連リンク : http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080113-00000903-san-soci




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